マンション、ホテル、集合住宅などの遮音性能測定を行います
近年、建築物そのものの質(機能性・デザイン性・利便性)の高さに加え、より質の高い住環境(快適性)が求められてきていますが、建物内の「音環境」への配慮も重要な指標のひとつです。
住まいの快適な音環境をつくるのためには、壁や扉等の遮音性能を上げ、外部からの騒音の侵入を少なくする必要性があります。そのため一般的には、新築マンションや戸建住宅、ホテル等の建物を建造する際、その建物の遮音性を計測します。測定方法については、JIS及び日本建築学会より発行された「建築物の遮音性能基準と設計指針」に記載されている建築学会推奨測定基準に基づいて実施します。
測定対象施設
- マンション、ホテル、集合住宅、戸建て住宅、他
当社の遮音性能測定サービス
- 主に、以下のような場合にご依頼を受けています。
①新築住宅、ホテルなど引き渡し前
②住宅リフォーム後などの遮音性能確認
①室間音圧レベル差測定
壁を隔てた隣同士の居室において、一方を音源室としてホワイトノイズ(またはピンクノイズ)という特殊な音を室内で均等になるよう発生させ、もう一方の受音室で測定・分析することによって、室間の遮音性能を把握します。
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②床衝撃音測定
マンション等の床を隔てた居室において、上階を音源として軽量衝撃音(スリッパ音等想定)や重量衝撃音(子供飛び跳ね音等想定)を発生させ、下階において測定・分析することによって、床間の遮音性能を把握します。
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③室内騒音測定
建物や室内の設備から発生する音を測定します。
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測定結果をもとに、適用等級(特級~3級)として評価します。建物や部屋の用途別に要求される適用等級が当てはめられており、住宅やホテルなどは、事務所などと比較してより高い水準が求められます。
①室間音圧レベル差に関する適用等級
建築物 | 室用途 | 部位 | 適用等級 | |||
特級 | 1級 | 2級 | 3級 | |||
集合住宅 | 居 室 | 隣戸間界壁 〃 界床 | D-55 | D-50 | D-45 | D-40 |
ホ テ ル | 客 室 | 客室間界壁 〃 界床 | D-55 | D-50 | D-45 | D-40 |
事 務 所 | 業務上プライバシ を要求される室 | 室間仕切壁 テナント間界壁 | D-50 | D-45 | D-40 | D-35 |
学 校 | 普通教室 | 室間仕切壁 | D-45 | D-40 | D-35 | D-30 |
病 院 | 病院 (個室) | 室間仕切壁 | D-50 | D-45 | D-40 | D-35 |
②床衝撃音レベル差に関する適用等級
建築物 | 室用途 | 部位 | 衝撃源 | 適用等級 | |||
特級 | 1級 | 2級 | 3級 | ||||
集合住宅 | 居 室 | 隣戸間界床 | 重量 | L-45 | L-50 | L-55 | L-60,L-65 ※) |
軽量 | L-40 | L-45 | L-55 | L-60 | |||
ホ テ ル | 客 室 | 客室間界床 | 重量 | L-45 | L-50 | L-55 | L-60 |
軽量 | L-40 | L-45 | L-50 | L-55 | |||
学 校 | 普通教室 | 教室間界床 | 重量 | L-50 | L-55 | L-60 | L-65 |
軽量 |
③室内騒音に関する適用等級
建築物 | 室用途 | 騒音レベル (dB) | 騒音等級 | ||||
1級 | 2級 | 3級 | 1級 | 2級 | 3級 | ||
集合住宅 | 居室 | 35 | 40 | 45 | N-35 | N-40 | N-45 |
ホ テ ル | 客室 | 35 | 40 | 45 | N-35 | N-40 | N-45 |
事 務 室 | オープン事務室 | 40 | 45 | 50 | N-40 | N-45 | N-50 |
会議・応接室 | 35 | 40 | 45 | N-35 | N-40 | N-45 | |
学 校 | 普通教室 | 35 | 40 | 45 | N-35 | N-40 | N-45 |
病 院 | 病室 (個室) | 35 | 40 | 45 | N-35 | N-40 | N-45 |
コンサートホール | 25 | 30 | - | N-25 | N-30 | - | |
劇場・多目的タジオ | 30 | 35 | - | N-30 | N-25 | - | |
録音スタジオ | 20 | 25 | - | N-20 | N-25 | - |
④適用等級の意味
適用等級 | 遮音性能の水準 | 性能水準の説明 |
---|---|---|
特級 | 遮音性能上とくにすぐれている | 特別に高い性能が要求された場合の性能水準 |
1級 | 遮音性能上すぐれている | 建築学会が推奨する好ましい性能水準 |
2級 | 遮音性能上標準的である | 一般的な性能水準 |
3級 | 遮音性能上やや劣る | やむを得ない場合に許容される性能水準 |